電気屋シリーズ「耐圧防爆施工 フィッチング」の巻き

防爆とは読んで字の如く、爆発を防ぐ事です。石油精製、石油化学、化学合成プラントにおける可燃性ガスや可燃液体系の蒸気がそのエリアに放出され、空気と混合すると、爆発性のガスが発生します。
この爆発性ガスに高温度の物体や電気的な火花などに触れると、爆発火災が起きる可能性があります。

このように危険な場所においては、電気器機においても爆発を防ぐ防爆機器を使用するように法律で定められています。

危険場所の分類は、0種、1種、2種があり、防爆構造の種類は耐圧、内圧、油入、安全増、本質安全、特殊、粉じん防爆構造に分かれています。

上記中、電気的に最も関係がある種類は下記の通りです。

1.耐圧防爆構造   (通常は1種及び2種危険場所に使用)
2.安全増防爆構造 (通常は2種危険場所に使用)

今回は、トルエンを使用する作業エリア内において、自動火災報知設備の感知器増設工事に伴う耐圧防爆施工を行いました。

耐圧防爆施工
「可燃性の蒸気又はガスが存在する雰囲気の中に施設する電気設備において、これを内部で起こるガス、蒸気の爆発に耐える容器内に収め、かつ内部の爆発により蒸気、ガスに着火を起さないようにした防爆構造」

■フィッチング
防爆箇所における金属管施工では管路内の誘爆を防ぐ為にフィッチング施工を施します。

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画像は自在型フィッチング

・金属管配線においては壁面貫通する隔壁のいずれか一方にシーリングフィッチングを設ける必要があります。

・54以上の電線管路や分電盤類の端子箱及び接続箱に出入りする管路ではその部分より45cm以内にシーリングフィッチングを設ける必要があります。また、管路長が15mを超える場合は15m以下の部分に1個の割合で敷設しなければなりません。

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白い綿のようなものはコンパウンドと一緒に梱包されているシーリングファイバー。

施工はかなり暗い場所でしたので、端材を使用して再現しました。

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コンパウンドは粉末状になっている。製品はIWASAKI CX6/2KG アイ イエローシール。フィッチングの種類によってシーリングコンパウンドの種類も変わるので注意したい。

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シーリングダムはコンパウンドの流出を防ぐ為に施す。画像はダムに使用したシーリングファイバー。

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溶液には水を使用する点に注意。絶縁物ではないので電線の接続部分等には使用できない。容器に粉末と水を加えてかき混ぜるだけで充填できる。

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プラグがついている蓋を開けてコンパウンドを充填していますが、実際は蓋を閉めた状態で、プラグを外し注入します。充填コンパウンドの充層厚は電線管の内径以上(最小20㎜)になるようにしましょう。

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充填後、硬化したコンパウンド。画像では自在プラグ本体のメスねじ下部分で充填が終わっているが、実際はプラグ本体の1/3まで充填されていなければならない。
※フィッチング手前にケーブルが見えていますが、本来はオール配管されていると思ってください。

シーリングダムがしっかり施されていないとコンパウンドが流れ出してしまい、防爆処理が不完全な状態になるのでしっかり詰め込むことがポイント。

今回使用したフィッチングは自在型ですが、他に縦型タイプやドレンフィッチングなどの部材もあります。施工方法は製品に添付されているマニュアルか、カタログにてよく確認してから施工する事をおススメします。

フィッチング敷設は電線等の接続部におけるショートなどによる管路内の誘爆を防ぐ大切な部分です。現場によっては敷設し難いところもありますが施工不十分の場合は大惨事に及ぶ可能性もありますので、確実な施工を心掛けましょう。

■補足説明

★d2G4は、耐圧防爆構造で、爆発等級1・2、発火度G1・G2・G3・G4のガス蒸気危険場所で使用することが可能です。                      

耐圧防爆型電線管付属品は、「防じん」危険場所には使用できません。

■d2G4

d:耐圧防爆型構造(他にe安全増防爆構造・DP普通防じん構造などがある)

2:爆発等級2(爆発性ガスの燃焼する性質により3等級に設定され、数字が大きくなるほど引火し易い危険なガスとなる)

G4:発火度G4(爆発性ガスの発火点により5等級に設定され、数字が大きくなるほど引火し易い危険なガスとなる)

※防爆施工は「労働省産業安全研究所の防爆指針及び関連法規」に基づいて行う必要があります。

よく聞いて!


■施行例

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こんな感じです


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いい加減な施工をしていたら本当に爆発しちゃうんだからね!!

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